どうぶつ村は人と動物が共生するためのルール作りの基盤を作り上げていきたいと考え、福岡市東区を拠点に
地域ボランティア活動やドッグランの整備を進めております。

コラム(番外編)理事長エッセイ Part5

 ここ一年、多忙であったことも理由のひとつだが、腹が立つ事がたまにあってもどうも
腹の虫が収まらないということはなかったことが、理事長エッセーの中断理由なのですが。今回久々にどうも収まりが付かない状況になっています。
他でもない、以前にも取り上げた高野連。またまた時代錯誤の判断、決定が、生徒を巻き込んだ中で教育現場および家庭にまで大きな影響を及ぼしていることに怒りを感じています。そしてこの問題は、まず間違いなく高校野球界のみならず他のスポーツを巻き込んだ問題に発展するでしょうが、思うより早い時期に野球以外は沈静化に向かうでしょう。

 今回の案件はプロ野球球団と一部学生との栄養費をきっかけに浮上してきた問題であるが、どうも行き先を間違ってしまった。1946年制定の日本学生野球憲章を誰かが持ち出してきたばっかりに、カビが生えた誰もが振り向きもしなかった餅を高野連が口に含まされてしまった。
まして、学生とは大学生で高校生は生徒である。大学生のために作られた憲章に高校生が縛られること自体を関係者は問題視しなくてはならないのに、毎度のことであるが高野連の関係者は生徒指導においても集団での規律遵守であるとか戒めが好きである。
しかし、いかんせん今回のカビの生えた餅は飲み込めないのである。無理やり飲み込もうとすれば消化不良を起こし。生徒が病気になる。
そうならないことを、関係者は何より優先して考えるべきである。
特待制度を無理やり一ヶ月という短期間で消し去り、現場の部長一人に詰め腹を切らせ、憲章尊重主義で収めようとすることに無理があり、高野連の役員が記者会見で事の大きさに涙しても誰も同情はしないし、憲章そのものの存在を知っていたのか?そして現状との不具合をどのように改善努力していたのかを涙以上に知りたいところである。

 野球関係者が本当に着手すべきは、浮上しかけてうやむやになっている、“礼金”や“裏金”問題である。育成、そして進路指導の名の下に学生、生徒を巻き込んで動いている、支度金、礼金の類であり、その金に群がるブローカーや現実問題それで生活している指導者もいると聞く。一部では有名高校、中学に野球進学できたからと、少年野球の監督にまで親が札金を支払わなくてはならない時代である。
野球憲章どころではない恥部に、正面から向かい合う勇気を野球界関係者すべてが持たなければならないのは勿諭であるが、その解決過程に社会人はまだしも、学生や高校生である生徒を巻き込まない教育的配慮を、高野連が体を張っても行うのが本来の役割と思うのは私だけではないはずだが。

 福岡市東区にお正月の“玉せせり”や秋の“放生会”で有名な「筥崎宮」がある。
その境内に「湧出石」という朱塗りの囲いの中に石がある。
世の中に大きな騒動が起こったり、危機が迫ったりすると地面に出ている部分が突出して大きくなるといういわれがある。
氏子である私もその石にちなんで、今後エッセーを「理事長の湧出石」と名付けよう。

 
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